Voice of a graduate奨学生の声

— 後輩へのメッセージ —

女性

食物栄養科

「私の1年間の研究活動の成果」

私はこの1年間、同じゼミの仲間とグループを作り「非常時の食」をテーマに研究活動をしてきました。内容は、温かい料理レシピの作成と山梨県各市の防災意識調査及び様々な市販非常食を調査することです。レシピを自分たちで考え、さらに色々なことを調査していくのはとても難しく大変なことでした。

しかし私は、この研究を最後までやり遂げたい、成功させたいと思い、アルバイトの時間を減らしました。減らしたことによって収入は少なくなってしまいましたが、本奨学会のおかげで研究活動に専念することができ、卒論発表会の代表に選ばれ1年間の研究活動を発表することができました。

また、研究活動を進めていくにつれグループ内の絆が深まり、同じ時間を共有し物事をやり遂げるという今しかできないことを経験することができました。このことは私にとってとても貴重な経験になりました。本奨学会のおかげでたくさんのことを学び経験することができました。本奨学会には心から感謝しています。本当にありがとうございました。

「いつやるの? 今でしょ!」

大学生になると、多くの人が浮足立ってしまって遊び中心になりがちです。たしかに、時に遊びは大事です。息抜き、付き合い…。でも、それが将来につながることはそう多くありません。それなら、学生という後ろ盾がある今、たくさんの失敗をしてもいいので、「今しかできない挑戦を大学で」していくべきだと思いませんか?

社会人になってから失敗していいことってそう多くはありません。周りのみんなに合わせるだけの4年間では、自分にとって何の価値も見出せるものになりません。みんなに差をつける意味でも、将来の自分のためにも大学では色々な経験を積むことが本当に重要です。

「じゃあ、経験を積むって言ったって、どんなことをすればいいんだよ」と思う人は多いかと思います。その答えは、とにかく何にでも挑戦することです。普段の自分ではやらないようなこと、めんどくさいと思っているようなことに、将来につながる鍵や経験が眠っているかもしれません。そこに一歩踏み出す勇気は大事だと思います。

でも、なかなかできないかと思います。そんな時は、先生(教授)や友達を巻き込んでみればいいと思います。絶対、協力してくれますし、頑張っている姿に笑う人なんかいません。ただ、中途半端に投げ出すのはとてもかっこ悪いので、失敗してもいいから最後まで突き通してやりましょう!そうやって頑張る姿は人一倍輝くと思います。

後輩の学生生活が、輝かしいものになるよう祈っています。いつやればいいのか。その答えは明確です。「今、この瞬間」を大切に頑張れ!

男性

人間福祉学部
福祉コミュニティ学科

男性

看護学部

「充実した大学生活」

私は昨年に現在在籍している私立大学に進学しました。しかし本来は1番に希望していた大学に落ちてしまい、専門学校を受験する予定でした。私立大学に進学することは経済的に厳しいことはわかっていましたが、大学に進学し、保健師と看護師の両方の資格を得たいという思いがあきらめきれませんでした。そのような中でこの赤尾育英奨学会の奨学金制度を拝見し、得られることになったおかげで、親の負担を減らすことができました。そして現在のようにやりやいことができる充実した大学生活を送ることができています。

そんな私は今年度の12月に保健師受験資格科目履修の選抜に合格し、現在保健師と看護師の両方の学問を学んでいます。保健師の資格を取得することは、自分の活動できる場所の選択肢を増やすことができ、自分の目指す看護像に近づくことになります。そして、8月に行われた基礎看護実習では、それまでに学んできた知識・技術を駆使して看護計画の実施を行いました。実習では自分の課題となった点を学ぶことができ、3年次に改善できるように日々学習に励んでいます。

また、私が進学した学部は新しくできたため、課外活動のクラブが少ないです。そのため1年次から他大学への部活動に参加させていただいています。そして今年度は市で開催された大会や他大学との合同稽古会に参加させていただくなど学習面だけではない充実した大学生活が送れています。このように、自分がやりたいことができ、文武両道を維持できるのは貴財団による支援があってだと考えています。このように2年次は学生生活の中で学習面、経済面、運動面などの両立を図り、自分の目指す目標に近づくことができました。

そして、残りの2年の在学生活ではどのような患者さんでも分け隔てなく接することができ、確かな技術や知識を持ち、心身共に支えられる看護職につけられるように努力を続けていきたいです。貴財団の奨学金により、親の負担を減らし、金銭面で心配することなく過ごすことができました。このような貴財団よりご支援をいただけたことにとても感謝しております。

「後輩たちへ」

私は四年を通して赤尾育英奨学会の奨学金を頂いていたため、以前にも後輩たちへのアドバイスを書かせていただき、その際には遊びや勉強における様々な「経験」をし、有意義な学生生活を満喫してほしい旨を書かせていただきました。同じようなことを書くのはいささか不服ですので、今回は卒業後の進路について、私の考えを踏まえ述べさせていただきたいと思います。

この文をお読みする後輩諸君の中には、進路についてぼんやりと、あるいは考えていない方や、最終学年となり血眼になって就活をしている方など、これまた様々な方がいるかと思います。中には専門性の高い学部を選択し、それに関わらない就職なんてありえないと考えている方もいるでしょう。

進路をどう決めるかについて単刀直入に言わせていただきますと、「頭でっかちにならず、興味の出る、好奇心をそそられる進路を選ぶ」ということが大事であると私は考えます。例えば高い志を持って大学で医学を学んだとしたら当然医師の道を目指すでしょうし、同様に建築学を学んだとしたら大工さんや建築士を目指す人が大半であり、当然かと思います。

しかし中には勉強していく中で、最初は熱意に燃えていたものの、実際にその界隈での実態に触れたことにより心が挫け、違う界隈に就職したいと考えるものの勉強が無駄になると考え、或いは周囲から言われ、学んだことが直接生きる職場に就職しなくてはいけないと考えている方もいるかと思います。私は後者の方に大学で学んだことは決して無駄にはならないと声を大にして伝えたいのです。

仕事とは摩訶不思議なものであり、それこそ星の数ほどの業務内容と仕事場所があります。よって大学で学んだことが直接派生しなくても人との付き合い方や、仕事の効率化等々、何かしらの形で生きて役に立つことがあります。それは予測不可能なものですが間違ってはいないと私は考えます。

人生は非常に長いです。仮に失敗をしたとしても大抵は持ち返すことが出来ます。ですので、自分自身とよく相談し、やりやいことをやった方が有意義に過ごせると思います。よって最初に述べた「頭でっかちにならず、興味の出る、好奇心をそそられる進路を選ぶ」という選択肢が進路を決める際の一助となれば幸いです。

男性

健康科学部
理学療法学科

女性

教育人間科学部
学校教育課程
芸術身体教育コース

「かけがえのない4年間」

私は大学1年生から4年生までの4年間、本奨学会の支援をいただき、とても楽しく充実した大学生活を送ることができました。勉学に励むことはもちろん、アルバイトや趣味、海外旅行など大学生活でしか経験できないことも沢山経験することができたと感じています。

また、大学進学は自分で決めたことであったので、学費は自分で払っていくと決めていました。本来であったら、ほとんどの時間をアルバイトに費やさなければなりませんでしたが、奨学金のおかげで、自分のために費やす時間も確保でき、悔いのない4年間となりました。本当にありがとうございます。

春からは東京で新社会人となります。大学での経験を生かし、沢山の方々に感謝の気持ちを忘れずに日々過ごしていきたいと考えています。

「将来のために」

入学してから2年間とても早く時間がたったと感じています。2年間を振り返ると、学校の勉強やバイト、ボランティア活動など多くのことに挑戦してきました。入学当初は「大学を卒業できればいいや」と将来何がしたいとか考える事がありませんでした。そんな自分も資格の取得や留学生との会話を通じ、徐々に将来したいことが定まってきました。将来は、多くの方の生活が安全でより快適になるようなインフラなどの建設に関わりたいと考えています。

高校時代から英語でのコミュニケーションをとることが好きで勉強を続けてきました。現在は英語を使って仕事に就き、日本だけでなく世界の方々の暮らしも支えたいと思っています。

私が大学生になって一番大切だと思ったことは挑戦することです。昔から初めてのことが苦手でたくさんのことに積極的に挑戦することができませんでした。しかし、大学に入りたくさんの友人と出会い挑戦することの大切さを学びました。後輩の皆さんにはサークルやボランティア、留学などたくさんのことに挑戦してもらいたいです。

男性

土木環境工学科

男性

医工農学総合教育部
工学専攻
流域環境科学
特別教育プログラム修士

「今しかできないことを」

私は大学院の2年間本奨学会の支援をいただきました。様々なことに追われ忙しい毎日でしたが、経済的な問題を抱えることなく研究活動に本気で取り組むことができました。また発表活動にも力を入れて取り組み、研究室合同ゼミでの研究発表をはじめ留学生を交えた英語での研究発表会やシンポジウム、学会発表にも参加し研究成果を発表しました。これらの経験を通して大きなやりがいを感じながら、充実した大学院生活を送ることができました。

私が大学院への進学を決めたのは、学生であることを生かしてもっと多くの経験をしたいと思ったからです。学部生時代は学業とアルバイトが忙しくやり残したことが多かったと感じたため、大学院では自分自身を成長させたいという思いを常に持ちながら様々なことに挑戦しました。私の所属する大学院には留学生が多く在籍しており、私は留学生の日本での生活をサポートするチューターを担当しました。

言葉の壁を感じながらも、異国の地で学ぶ彼らの不安を少しでも取り除いてあげたいという思いで精一杯サポートしました。夏には海外研修としてオーストラリアの大学を訪問し、現地の先生や学生の方々と交流を深めることができました。また地域清掃のボランティア活動にも定期的に参加し、町のため、人のために汗を流しながら、それを通して感じる充実感や喜びを知りました。

この2年間、今しかできないたくさんの貴重な経験をすることができました。今後も常に向上心を持ちながら多くのことに挑戦して自分自身を成長させるとともに、与えられた環境に感謝しながら何事にも全力で取り組んでいきたいと思います。

「研究活動の楽しさ」

博士課程と聞くとどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?

恐らく多くの方が「がり勉」、「ずっと勉強をしている」、「陰気くさい」、「楽しくなさそう」といったようにマイナスの印象をお持ちではないでしょうか。確かに、ずっと勉強をしているというのはある意味で間違ってはいません。ただ、実際は博士課程がそのようなイメージとは全く違うということもまた事実です。

多くの方が「勉強」と聞くと辛い印象を抱いてしまいますが、そんなことはありません。例えば、私達が子供の頃、ゲームボーイ(若い人は知らないかも)が大流行していました。その中でも、ポケモンは誰もが一度は遊んだことのあるゲームだと思います。友達が遊んでいるのを見て、自分もやってみたいと興味を持ち、実際にゲームを買ってポケモンを始めます。ストーリーを完結させるために、様々な町に行き、色々なポケモンを捕まえて育てて、ジムリーダーと戦い、バッチを集めます。その過程を思い出してください。

時折ストーリーの途中で道に迷うことや、障害(ジムリーダー)が登場し、私達を苦しめます。その際に、どうやれば相手に勝てるのか、どのようにすれば次に進めるのかということが気になりませんでしたか?そこである人はネットで調べたり、友達に聞いてみたり、またある人は攻略本を買い、ポケモンのタイプや特性等について調べたり、色々と試行錯誤をすると思います。

誰もそれを「勉強」しているとは感じていないと思います。ただ、純粋に楽しみながら自分の興味のあることに没頭し、もっと知りたい、もっと上手くなりたい、もっと強くなりたいと感じるのだと思います。私にとって、研究活動はこのような行為にとても近いのです。興味を抱く対象がポケモンなのかコンピュータなのか、ロボットなのか、微生物なのか、化学物質なのか、環境なのかの違いなのです。研究活動では、興味を抱いたことに対して、それをもっとよくできないか、上手くできないかと考え、それを達成するために自分なりのアプローチ、計画を立てます。

そして、実際にやってみる、実験を行いデータを収集します。その過程で知らないことや分からないことを調べたり、自分のデータと過去のデータを比較したりして「勉強」します。それは、小学校で先生から命令される「勉強」とは大きく違います。研究活動はあなたが「勉強」したいことを選定して、あなたがどのように「勉強」していくかを決定します。それはとても自由で楽しいことです。

しかし、研究活動で新しい現象や真実を発見することは簡単なことではありません。膨大な時間と努力、知識、運を必要とします。ゲームとは異なり、必ずうまくいくことはありません。それでも、そこにロマンのようなものを感じることも事実です。上述のように、研究は楽しいですが、大変なこともあります。特に私達学生にとって、金銭は一番シビアな問題です。博士生は研究に専念する必要がありますが、奨学金がなければそれは成しえません。貴財団のご支援により有意義な研究活動に打ち込むことができました。

最後になりましたが、一年間御支援をしてくださった貴財団ならびに全ての関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

男性

医工農学総合教育部
環境社会システム学コース